先日、『梵雲庵雑話』を読み終えたとき、つぎは山口昌男『「敗者」の精神史』を読もう、そしてそのつぎは『内田魯庵山脈』を読もうと考えていたが、両方とも持っていなかった。こういうときにアマゾンに注文すると便利なんだろうなあ、とおもいつつ部屋を見まわすと、最近買った衣更着信『「荒地」の周辺』(書肆季節社)があったので読んでみた。おもしろい。読んでおいてよかった。中桐雅夫の「海」という詩がすごくいいので、そわそわした気分になってノートに書きうつしてみたら、気持ちがおさまった。
きょうは、『「敗者」の精神史』がまだ手元にないので、岩阪恵子『木山さん、捷平さん』(新潮社)に手がのびた。これにもぐいぐい引きこまれていきそう。まだ、読み終わっていないのに木山捷平が読みたくなっている。『「敗者」の精神史』からどんどん遠ざかっていくけれど、そのうちにまた、何かの拍子で近づいていきそうな気もする。